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れいちゃんと親バカンの日常
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「へ?いおちゃんって、いおちゃん?」

いつもそう。いつもこのリアクションだ。
「亡くなった」と聞いたのが、子供の名前だったとき、
いつもこのリアクション。理解するのに時間がかかる。

ほんとうについ先日、希望ヶ丘の廊下であって、
「すげーいおちゃん歩けるようになったねー」って感動したばかりだった。
まだ、たしか、たったの6歳だよ。

お通夜でいおちゃんママと色々話してきたけれど
私のように、普段あまりペラペラしゃべらないママさんなのに
私以上によくしゃべった。

「今は、こうして誰かと話していれば平気だけど
 お通夜も葬儀も終わって1人になったら、
 自分がどうなるのか不安でしょうがない」

と、いおちゃんママはそんなことを言ってた。

「もし、1人がつらくなったら、
 いつでもメールでも電話でもなんでもしてきてよ」

きっといおちゃんママは電話もメールもしてこない。
わかってるけど言ってみた。
「独りじゃないよ」って言いたかったから。

そして、私は、こんなことを思っては不謹慎なのかもしれないけれど
いおちゃんママが少し羨ましくも思うのです。
私は、れいちゃんより長く生きたい。
私が死んだら、誰がれいちゃんの面倒みるの?
だから、1日でいい、いや1時間でいい。1分でいい。
れいちゃんより長く生きて、彼女の生涯を見届けたい。

それでやっと、私の親としての役目が果たせる気がする。

だから、「ああ、いおちゃんママは、母親としての役目を果たせたんだな」
と、羨ましく思うの。

だけど、やっぱり長生きして欲しいよね。
短い生涯で終わって欲しいとは思わないよね。
でも、それがその子の寿命ならば仕方がない、と思うしかないけれど。
短い生涯でもなるべく、なるべく楽しい人生でありますように。

子供は親を選んで生まれてきてくれたのだから。
ママは一生懸命れいちゃんのためにがんばります。

「れいちゃん、いおりの分まで長生きしてね」

いおちゃんママからの言葉だよ。れいちゃん。

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中身はおっさんです。
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